会長挨拶
ご挨拶
人生100歳時代を迎え、歳をとってもできる限り元気で過ごせることは誰もの願いですが、一方で、85歳以上の方々の要介護認定率が6割近くに達しているという現状があります。
そこで、重要なことがフレイル予防です。フレイルとは、加齢に伴う虚弱のことを意味し、健常と要介護の中間の状態のことを言いますが、この状態までの段階であれば、生活上の取組次第で要介護となるのを遅らせることができることが、近年の研究で明らかになりました。
フレイル予防の効果をあげるためには、その状態の進行に応じ、個々のフレイルの方に対する専門職の個別の支援によるハイリスクアプローチだけでなく、地域住民全体に広く働きかけるポピュレーションアプローチが必要です。
令和4年12月に、フレイル予防啓発に関する有識者委員会(葛谷雅文委員長)により「フレイル予防のポピュレーションアプローチに関する声明と提言」が公表され、フレイル予防のポピュレーションアプローチを推進するためのフレイル予防推進会議の設置が提言されました。
その提言を受けて、令和6年7月24日には、この提言に賛同する自治体と産業界と学術関係者の有志からなるフレイル予防推進会議の第1回総会が開催され、心身の健康状態は健康と病気の間で連続的に変化しているということに着目した未病改善の一環として、いち早くフレイル予防に取り組んできた神奈川県知事である私が会長に選出され、同年11月22日の第2回総会で、フレイル予防の三本柱をはじめとするフレイル予防啓発宣言を決定し、本格活動を開始いたしました。
当会議は、実行委員会の下での各部会や作業委員会の活動を通して、全国各界にフレイル予防の推進を呼びかけ、高齢者ができる限り元気で安心して暮らせるまちづくりを目指して参ります。趣旨にご賛同頂ける方々の参加を期待しております。
フレイル予防推進会議 会長 黒岩祐治
